環境への取り組み

(2023年12月27日 ウィルグループより引用。 最新の情報は ウィルグループにてご覧下さい)

環境方針

当社グループは、地球環境を持続的かつ安全に守っていくために、エネルギー使用量の削減等による気候変動問題、資源の再利用、生物多様性保存に積極的に取り組んでいきます。

気候変動への取り組み

目標

当社グループは、「2031年3月期までに2020年3月期比でCO2の排出量を総量20%削減」する目標を定めました。

CO2算定の対象領域として、オフィスからのCO2排出だけでなく、社員の事業活動や、サービスのライフサイクル全体もCO2算定の対象範囲としています。クライアント、取引先、社員と協働しながら、広範囲での地球温暖化防止活動に取り組んでいきます。

気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への取り組み

TCFDが提言する4つの開示基礎項目である「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」ごとに、気候変動に対する考え方を下記の通り開示します。

1.ガバナンス 気候関連のリスク及び機会に係る組織のガバナンスを開示する
  • a) 気候関連のリスク及び機会についての取締役会による監視体制の説明をする
代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会を設置し、年2回以上開催する。
代表取締役社長は、気候変動問題を含む、サステナビリティ全般に係る事項について、サステナビリティ委員会で協議、検討を行い、全体計画や取り組むべき課題、また課題に対する進捗状況について、年1回以上、取締役会へ付議または報告し、取締役会の監視、監督を受ける。
サステナビリティ委員会体制図はこちら。
  • b) 気候関連のリスク及び機会を評価・管理する上での経営者の役割を説明する
代表取締役社長は、気候変動のリスクと機会に関連するゴール・目標を含む、当社グループのサステナビリティ推進に関する全体的な責任を負う。
代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会は、気候変動を含む、サステナビリティ全般に係る事項について、年1回以上、取締役会に付議または報告する責任を負う。
2.戦略 気候関連のリスク及び機会が組織のビジネス・戦略・財務計画への実際の及び潜在的な影響を、重要な場合は開示する
  • a) 組織が選別した、短期・中期・長期の気候変動のリスク及び機会を説明する
表①:気候関連のリスク・機会によるシナリオと対応策を参照
  • b) 気候関連のリスク及び機会が組織のビジネス・戦略・財務計画に及ぼす影響を説明する
  • c) 2℃以下シナリオを含む様々な気候関連シナリオに基づく検討を踏まえ、組織の戦略のレジリエンスについて説明する
3.リスク管理 気候関連のリスクについて組織がどのように選別・管理・評価しているかについて開示する
  • a) 組織が気候関連のリスクを選別・評価するプロセスを説明する
気候関連問題に関する情報は、サステナビリティ委員会に報告を行う。サステナビリティ委員会における検討事項において、リスク等の重要度を鑑み、必要に応じてグループ経営会議に付議される。
また、気候変動のリスクを含め、代表取締役社長が全社のリスクコントロールを統括する。代表取締役社長は、予め具体的なリスクを想定・分類し、迅速かつ適切な情報伝達と緊急体制を整備し、コンプライアンス委員会と連携し、各部署の日常的なリスク管理状況を評価・監視を行う。
  • b) 組織が気候関連のリスクを管理するプロセスを説明する
  • c) 組織が気候関連リスクを識別・評価・管理するプロセスが組織の総合的リスク管理においてどのように統合されるかについて説明する
4.指標と目標 気候関連のリスク及び機会を評価・管理する際に使用する指標と目標を、重要な場合は開示する
  • a) 組織が、自らの戦略とリスク管理プロセスに即し、気候関連のリスク及び機会を評価する際に用いる指標を開示する
当社グループは、「2031年3月期までに2020年3月期比でCO2の排出量を総量20%削減」する目標を定めた。
  • b) Scope1,Scope2及び該当するScope3のGHGについて開示する
表②:CO2排出量に関するデータを参照
  • c) 組織が気候関連リスク及び機会を管理するために用いる目標、及び目標に対する実績について説明する

気候関連のリスク・機会によるシナリオと対応策

表①:気候関連のリスク・機会によるシナリオと対応策

重要なリスク/
機会の項目
具体的な事例 シナリオ 財務影響 主な対応策
4℃ 2℃
移行
リスク
政策と
法規制
GHG排出価格の上昇 炭素税の導入による電力料金の上昇
  • 拠点の統廃合
  • 在宅勤務等柔軟な働き方の導入
  • 電気使用量の削減への取組(CoolBiz/WarmBiz)
  • すべての営業車をエコカーへ切替える
排出量報告の義務化 運用コストの増加(モニタリング費用、第三者機関調査費用)
  • DXを活用したモニタリング方法の模索
評判 ステークホルダーの懸念の増大またはステークホルダーの否定的なフィードバック 社員の定着率の低下。評価されず、集客力が減少
  • 気候変動等環境問題への取組の開示(HPによるサステナビリティの取り組み)
  • 事業会社における環境活動のPR
物理的
リスク
急性的 サイクロンや洪水などの極端な気象状況の過酷さの増加 健康や安全が保たれず、就業ができない状況が続き、収益が減少し、コストが増加する
  • 災害時等緊急対応と指揮命令対系統の整備
  • 災害対策連絡網(安否確認連絡)
  • 災害ポケットマニュアルの配布
  • BCP/BCMの策定
  • 災害対策訓練の実施
慢性的 上昇する平均気温 労働力への悪影響による収益の減少とコストの増加
  • 働き方改革のより一層の推進
  • 自然エネルギー電力等への切替
  • 空調効率の高いオフィス設計、ZEB対応ビルなどの移転検討
機会 資源効率 より効率的な
輸送手段の使用
(モーダルシフト)
働き方の変化の推進により、移動に伴うCO2の削減やペーパーレス化等による資源削減
  • 在宅勤務制度の構築
  • Web会議、Chatツールの全社適用
  • 電子契約等業務の電子化対応によるテレワークの加速
高効率ビルへの移転 健康や安全の対策が施され、社員の満足度が向上。GHG関連コストの低減や運用コストの減少に帰着
  • ZEB対応ビルなどの調査、シミュレーションの実施
  • アンケートによる定期的な調査
製品と
サービス
低排出商品および
サービスの開発
および/または拡張
オンラインサービス等の需要の増加
  • オンライン面接の導入
  • 環境を考慮したサービス開発
  • 社内の紙資料の電子化
消費者の嗜好の変更 同業に比較して脱炭素に取り組むことにより顧客から選ばれる
  • 積極的な気候変動への取組
  • 気候変動への取組の積極的な情報開示

シナリオ分析の前提条件

当社グループでは、気候変動に係る「リスク」と「機会」の事業等への影響については、TCFDフレームワークに基づき、複数シナリオ(2.0℃、4.0℃)を用いて分析をいたしました。

シナリオ ≪2.0℃シナリオ≫
世界観イメージ:低炭素化に向けて様々な対策が講じられた世界
想定:規制強化され、低・脱炭素化が進み、移行リスクが高まる
政策:炭素税の導入、省エネ、再エネ政策を積極的に推進。企業はCO2排出量の大幅な削減を求められる
≪4.0℃シナリオ≫
世界観イメージ:脱炭素化が推進されない世界(成り行き)
想定:異常気象などの物理的リスクが高まる
政策:省エネ・再エネ政策は積極的に推進されない(炭素税は未導入)
対象範囲 株式会社ウィルグループおよび国内の完全子会社
対象年 2031年3月期時点の影響
参考文献 IEA WEO 2019、国交省「気候変動を踏まえた治水計画の在り方提言」、環境省、気象庁他

CO2排出量の推移について

環境省・経産省『グリーンバリューチェーンプラットフォーム』を基に、株式会社ウィルグループおよび国内の完全子会社におけるCO2排出量を算出しています。

2023年3月期開示からは、Scope1,2の対象会社および算出対象に含む項目の見直し、ならびにScope3の追加を行いました。
各Scopeで算出対象に含む項目は以下の通りです。

  • Scope1:ガスおよびガソリンの直接使用にかかるCO2排出量
  • Scope2:電力使用にかかるCO2排出量
  • Scope3:カテゴリー6(出張)、カテゴリー7(雇用者の通勤)にかかるCO2排出量

2031年3月期までのCO2削減目標と実績(CO2排出量合計(Scope 1+2+3))

表②:温室効果ガス(GHG)排出量に関するデータ

項目 2020年3月期
(実績)
2021年3月期
(実績)
2022年3月期
(実績)
2023年3月期
(実績)
2025年3月期
(中期目標)
2031年3月期
(長期目標)
CO2排出量
Scope1
343.1 270.5 289.6 329.5 308.8 274.5
CO2排出量
Scope2
772.2 704.8 647.5 631.3 695.0 617.8
CO2排出量
Scope3
851.7 464.7 535.0 604.4 766.5 681.4
CO2排出量合計
(Scope 1+2+3)
1,967.0 1,440.0 1,472.1 1,565.2 1,770.3 1,573.6

生物多様性保存に向けた取り組み

環境保護団体への支援等を検討します。